現在の社会経済の流れに沿うかのように、塾や家庭教師派遣業者にも、価格破壊がおきています。例に挙げると全国でも有名なフランチャイズ制度を用いる個人指導塾は、他の塾との比較で「我が塾は低価格で指導が受けられる」ことを広告でグラフを用いて宣伝しています。

これは消費者からしてみるととても魅力的でしょう。低価格で受講でき、またそれがマンツーマン指導であるなら、家庭教師と違って自宅に訪問する面倒な気遣いが必要なく家族の負担も軽減されるのです。

そんなタイミングに、塾生の「喜びの声」や合格体験談、合格実績などが広告に載せられていたら、消費者側にとってはその気になってしまうのは仕方ありません。大規模な塾であればこそ、宣伝広告で心理的に人の心を掴むテクニックは素晴らしいです。

マンツーマンで指導してくれながら、勉強をするスペースや教材まで用意してくれるときたら、消費者にとってこんなありがたい話はありません。

でもここで見方を変えると疑問が出てきます。

このような指導料、人件費や光熱費、施設費、教材費…。

この目に見えない経費はどこが払ってくれるのか。塾のもうけは考えずに、たくさんの子どもたちの学力を上げたい一心でボランティア事業でもやろうとしているのでしょうか。いいえ、そのようなことはありません。塾に限らずどのような経営でも最も経費がかかるのは人件費といわれています。となると…そう、その人件費を削ることになり、そうすると講師にシワ寄せがいくことになります。

広告では見る限りその塾の専任講師、その会社で研修を受けて経験を積んだ講師のようにみえますが、残念ながらそれは全ての講師ではありません。これが実態なのです。

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